Teradata MultiLoadでは、一時停止したTeradata MultiLoadジョブの再始動に必要な、次の4つのテーブルが作成されます。
- 再始動ログ表
- 作業テーブル
- 取得エラー テーブル
- 適用エラー テーブル
これらのテーブルのいずれかをTeradata MultiLoadジョブの一時停止中に削除すると、通常の方法ではジョブを再始動できなくなり、ターゲット テーブルが破損する場合があります。
場合によっては、このようなジョブを特別な手順で再始動できることもあります。ただし、ほとんどの場合、状況を慎重に分析することなしに、一時停止したジョブの表を削除しないでください。
次のトピックでは、一時停止したTeradata MultiLoadジョブに必要な再始動テーブルを削除した場合に発生する操作上の影響について説明します。
再始動ログ表
再始動ログ表が削除されている場合は、通常は一時停止ジョブの再始動は、単純な再実行だけでは可能ではありません。これを回復する手順は、以下のように、状況によって異なります。
- アプリケーション フェーズの前かその途中でジョブが一時停止モードに入ったかどうか。
- その他の必要な再始動表を1つでも削除したかどうか。
アプリケーション フェーズの前にジョブが一時停止状態になった場合、このジョブを再始動するためには、次の手順を実行します。
- 作業表とエラー表を削除する。
- BTEQを使ってRELEASE MLOAD文を入力する。
- 一時停止したジョブを新規のジョブとして再実行する。
アプリケーション フェーズ中にジョブを一時停止しても、作業表とエラー表が削除されていなければ、一時停止したジョブを再始動します。作業表とエラー表が削除されている場合は、一時停止ジョブを再始動できません。そのため、ターゲット表を手動で復元する必要があります。
いずれの場合も、一時停止したTeradata MultiLoadジョブの再始動のジョブの中止またはクライアント システム障害の後の再始動の手順に従ってください。
作業テーブル
作業表が削除されている場合は、一時停止ジョブの再始動は一般にできません。回復手順は、ジョブを一時停止したのがアプリケーション フェーズの前なのか、その途中なのかによって異なります。以下のことにも留意してください。
- INSERT操作のみの場合、一時停止したジョブを新規のジョブとして再実行できることがあります。ただし、固有基本索引の重複または重複行のエラーが発生する可能性があります。
- DELETE操作のみの場合、一時停止したジョブを新規のジョブとして再実行できることがあります。ただし、行の欠落エラーが発生する可能性があります。 MULTISET表には細心の注意が必要です。この手順によって誤った数の重複行が生成される可能性があります。
- UPDATE操作のみの場合、一時停止したジョブを新規のジョブとして再実行できる場合もあればできない場合もあります。どの列の元の値も参照せずに1つ以上の列の値を設定する更新操作の場合、一般的にジョブの再実行は成功します。一方、何らかの列の値を参照する更新操作の場合(列値を増分したり、ある定数で列値を乗算したりする場合)は、ジョブの再実行に失敗します。
- INSERT、DELETE、UPDATEの各操作を組み合わせて実行した場合、挿入、削除、更新の各操作の集合的な効果を考慮します。
取得エラー テーブル
取得エラー表が削除されている場合は、一時停止ジョブの再始動は特別な手順が必要です。回復手順は、ジョブを一時停止したのがアプリケーション フェーズの前なのか、その途中なのかによって異なります。
- アプリケーション フェーズの前にジョブを一時停止した場合、ジョブを復元するためには、以下の手順を実行します。
- 再始動ログ表、作業表、アプリケーション エラー表を削除する。
- BTEQを使ってRELEASE MLOAD文を入力する。
- 新規ジョブとして再実行する。
- アプリケーション フェーズの途中でジョブを一時停止した場合は、「ダミー」の取得エラー表を作成することによって回復できる可能性もあります。Teradata技術サポートからの技術支援が必要な場合があります。さらに回復が成功した場合でも、直前の取得フェーズ エラーについての情報は失われます。
適用エラー テーブル
アプリケーション エラー表が削除されている場合は、一時停止ジョブの再始動は特別な手順が必要です。回復手順は、ジョブを一時停止したのがアプリケーション フェーズの前なのか、その途中なのかによって異なります。
- アプリケーション フェーズの前にジョブを一時停止した場合、ジョブを復元するためには、以下の手順を実行します。
- 再始動ログ表、作業表、取得エラー表を削除する。
- BTEQを使ってRELEASE MLOAD文を入力する。
- 新規ジョブとして再実行する。
場合によっては、「ダミー」のアプリケーション エラー表を作成して回復できます。
Teradata技術サポートからの技術支援を利用できます。
- アプリケーション フェーズの途中でジョブが一時停止した場合は、「ダミー」のアプリケーション エラー表を作成することによって回復できます。Teradata技術サポートからの技術支援を利用できます。回復が成功する場合は、直前のアプリケーション フェーズ エラーについての情報は失われます。