Advanced SQL Engineを最初にインストールした時点では、ユーザーは1つだけ存在します。このユーザーはDBCと呼ばれ、その後でシステムの他のすべてのデータベースとユーザーがこのユーザーから作成されます。
ユーザーDBCは、初期段階では、システム全体のすべての領域を所有しています。新規作成するデータベースやユーザーに付与されるすべての固定領域は、ユーザーDBCの使用可能な固定領域から差し引かれます。すべての領域は最終的にユーザーDBCに帰属するため、ユーザーDBCはすべてのデータベース オブジェクトを所有しています。
ユーザーDBCにはデータベースのようなデータが入っていますが、パスワードがある点でデータベースとは異なっています。DBCの当初の使用可能(PERM)ディスク領域が、システムのハードウェア全体の容量です。ただし、以下のシステム ユーザー、データベース、およびオブジェクトによって使用される領域は差し引く必要があります。
- データベース、ユーザー、ジャーナル、データ テーブル、インデックス、ストアド プロシージャ、関数、および一時テーブルに使用可能なすべての領域。DBCは割り振られていないすべての領域を所有しています。
- Crashdumpsユーザー
- SysAdminユーザー
- Sys_Calendarデータベース
- TD_SYSFNLIBデータベース
- 外部ルーチンおよびユーザー定義型に対するSQLJ、SYSLIB、およびSYSUDTLIBデータベース。詳細は、<Teradata Vantage™- SQL外部ルーチン プログラミング、B035-1147>を参照してください。
- 地理領域データ型に対するSYSSPATIALデータベース。詳細は、<Teradata Vantage™ - 地理空間データ型、B035-1181>を参照してください。
- グローバルおよび固定(GLOP)セットに対するDBCExtensionデータベース。詳細は、<Teradata Vantage™ - データ ディクショナリ、B035-1092>の「DBCExtensionテーブル」を参照してください。
- フィールド エンジニアのSystemFEユーザー
- TDPUSERユーザー
- システム一時ジャーナル(TJ)は、トランザクションに含まれるすべてのデータ行の変更前イメージ、挿入されたすべての行の行ID、その他の制御レコードを保管するものです。トランザクションのアボート時にデータを自動的に復元する、またはトランザクションを完了させるためにシステムによって使用されます。
- データ ディクショナリのシステム カタログ テーブルと、それらのテーブルで定義されるユーザーがアクセス可能なビューのセット(詳細については、<Teradata Vantage™ - データ ディクショナリ、B035-1092>を参照)。
これには、DBQL機能を使用可能にしたときに問合わせログ記録ルールとデータを保管するために使用される特別なシステム問合わせ記録テーブルのセットも含まれます。データベース問合わせロギングを使用した問合わせ動作の追跡: 操作DBAを参照してください。
DBS制御ユーティリティでのDefaultCharacterSetの設定によって、ユーザーDBCのデフォルト文字セットが決まります。ユーザーDBCの文字セットの変更については、デフォルトのサーバー文字セットを参照してください。
ユーザーDBCの権限は変更しないでください。DBCの権限を変更すると、インストール、アップグレード、メンテナンス、アーカイブの手順が異常終了し、結果的にTeradataが問題を修正しなければならなくなる可能性があります。
MODIFY USERを使用してユーザーDBCのデフォルト文字セットを変更する場合、再コンパイルなしではユーザー定義関数はこのユーザーで機能しなくなります。DIPUDTスクリプトとDIPDEMスクリプトに戻り、SQL_TEXTを使用するサイト定義関数を再コンパイルする必要があります。