Data MoverはTeradata Data Stream Architecture (DSA)をサポートし、DSAにバンドルされていて、Teradataシステム間のデータベースおよびテーブルのコピーを行ないます。
DSA機能には次のコンポーネントが含まれています。Data Mover DSAユーティリティを使用する前に、どのコンポーネントをインストールして構成する必要があるのかに留意することが重要です。
コンポーネント | 説明 |
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データ ストリーム コントローラ(DSC) | DSCはすべてのバックアップおよび復元(BAR)操作を制御します。DSCはData Moverデーモンにバンドルされていて、Data Moverデーモンと一緒にインストールされます。Data Mover DSAユーティリティは、外部DSCまたはバンドルされたDSCで使用できます。詳細については、<Teradata® Data Moverインストール、構成、アップ グレード ガイド、ユーザー用>を参照してください。 |
DSMAIN | DSMAINはTeradata Databaseノードで実行され、DSCからジョブ プランを受け取ります。Data Mover DSCと通信してジョブを実行する前に、DSMAINを構成して有効にする必要があります。DSMAINはTeradata Databaseバージョン14.10以降にインストールされます。Data Mover DSCと連携するようにソース システムおよびターゲット システムを構成して有効にする方法については、<Teradata® Data Moverインストール、構成、アップ グレード ガイド、ユーザー用>を参照してください。 |
DSAネットワーク クライアント | 別名、BARネットワーク クライアント(BAR NCまたはClientHandlerと表記)。DSAネットワーク クライアントは、共有ネットワーク データ パイプを使用して、ソースDSMAINからターゲットDSMAINにデータをコピーします。DSAネットワーク クライアント ソフトウェアがインストールおよび構成されているサーバーは、メディア サーバーとも呼ばれます。Data Mover DSAユーティリティを使用する場合は、最適なパフォーマンスを得るために、ソースまたはターゲットのTeradata Databaseをメディア サーバーとして選択することを推奨します。DSAネットワーク クライアントのインストールおよび構成方法については、<Teradata® Data Moverインストール、構成、アップ グレード ガイド、ユーザー用>を参照してください。 |
DSAコマンドライン インターフェース (CLI) | DSAコマンドライン インターフェースには、DSAの構成を定義するコマンドが用意されています。このインターフェースはData Moverデーモンにバンドルされていて、一緒にインストールされます。 |
ルールと制限
- Data Mover DSAユーティリティを使用する前に、追加の構成が必要です。
- バックアップおよび復元アプリケーション用に指定された外部DSAが使用環境に存在する場合に、Data Mover DSAユーティリティを使用するには、既存の外部DSAコンポーネント(DSCおよびBAR NCを含む)をData Mover DSAユーティリティのバージョンに合わせてアップグレードする必要があります。
- ソース システムまたはターゲット システムに16.00より前のTeradata Databaseバージョンが含まれていて、データのコピーにData Mover DSAユーティリティが使用されている場合は、次の制限が当てはまります。
- データベースは一度に複数のDSC環境で動作しません。次のテーブルに、2つのDSCが16.00より前のバージョンの同じTeradata Databaseシステムを使用している場合に発生する可能性のあるエラーを示します。
シナリオ 結果 DSA BAR環境がシステムにすでに存在する Data Mover環境がバンドルされたDSCと一緒にインストールされ、次のジョブが実行されます。 - システムAからのBARバックアップ ジョブ。
- システムAからシステムBにデータをコピーするData Mover DSAジョブ。
2つのData Mover環境が存在する: TestとProduction 両方のData Mover環境にバンドルされたDSCがインストールされていて、次のジョブが実行されます。 - システムAからシステムBにデータをコピーする、Data Mover Test環境内のData Mover DSAジョブ。
- システムBからシステムCにデータをコピーする、Data Mover Production環境内のData Mover DSAジョブ。
アクティブおよびスタンバイData Moverデーモンからなる、自動フェールオーバーをサポートするData Mover環境が存在する アクティブおよびスタンバイの両方のData MoverデーモンはバンドルされたDSCを使用して構成されていて、次のジョブを実行した後にフェールオーバーが発生します。 - システムAからシステムBにデータをコピーする、アクティブなData Moverデーモンに関するData Mover DSAジョブ。
- ジョブ定義内でforce_utilityが指定されていない場合は、ソース データベースまたはターゲット データベースに対してDSAが自動的に選択されません。これらの制限について理解している上級ユーザーが、Data Mover DSAユーティリティを使用して以前のデータベースにデータをコピーする場合は、DSAをforce_utilityとして指定する必要があります。
- データベースは一度に複数のDSC環境で動作しません。次のテーブルに、2つのDSCが16.00より前のバージョンの同じTeradata Databaseシステムを使用している場合に発生する可能性のあるエラーを示します。