SQL/MM Spatialでは、各地理空間タイプについてWKT (Well-Known Text)およびWKB (Well-Known Binary)表現を定義しています。 WKT形式とWKB形式の詳細については、地理空間データ形式を参照してください。
Teradataは、地理空間データ用に複数の異なる「変換グループ」を提供しています。これによって、Teradata Databaseとクライアント アプリケーション間のロード/インポートおよびアンロード/エクスポート操作中に、データを自動的に異なる型および形式に変換します。デフォルトの変換グループは、地理空間データをCLOB型としてWKT形式でエクスポートおよびインポートします。
デフォルトで、クライアント アプリケーションはWKT形式のCLOB値を渡すことによってTeradata Databaseに地理空間データをロードすることができます。WKT形式で地理空間データを受け入れるアプリケーションは、ST_Geometry列から直接選択できます。デフォルトでは、返されるデータ型はCLOBです。
WKB形式の地理空間データを必要とするアプリケーションは、ST_AsBinary()メソッドを使用してST_Geometry列から直接選択できます。 返されるデータ型はBLOBです。
その他の型および形式の地理空間データを使用するクライアント アプリケーション向けには、Teradataが提供するその他のST_Geospatial変換のいずれかを任意で使用できます。地理空間の変換グループの詳細については、ST_Geometry型変換を参照してください。
Teradata Databaseでは、クライアント アプリケーションから呼び出し可能な、ST_Geometryコンストラクタおよび関数を定義しています。この関数に地理空間型のWKTまたはWKB表現を渡すと、結果としてST_Geometry値が取得できます。
TDGeoImportおよびTDGeoExportユーティリティ
TDGeoImportとTDGeoExportは、地理空間データとESRI、MapInfo、およびTIGER/Lineデータ形式と互換性のある形式を相互変換するためにTeradataが提供しているユーティリティです。これらのユーティリティの詳細については、<Teradata®地理空間ユーティリティ ユーザー ガイド、B035-2519>を参照してください。
例: ST_Geometry列にポイント値を挿入
前述した、sample_shapesテーブルの定義について考察してみます。 次に示す例では、点のWKT表現を使用して、shape列に点の値を挿入します。
INSERT INTO sample_shapes VALUES (1001, 'POINT(10 20)');