フォールバック表は、主表の重複コピーです。フォールバック表の各フォールバック行は、基本行がハッシュされたAMPとは異なるAMPに格納されます。この記憶装置技術によって、1つのクラスタ内の1つのAMPとそれに付随するディスク記憶装置がシステムから失われた場合でも、可用性が維持されます。そのような事態が発生した場合、システムはフォールバック行の中のデータにアクセスすることになります。
フォールバックの欠点としては、この方法では表のための格納領域とI/O(INSERT、UPDATE、およびDELETE文)が倍増することが挙げられます。利点としては、1つのAMPの障害が原因でデータが使用不能になることがほとんどなくなります。AMPまたはディスクが故障した状態であってもデータは利用可能です。また別の利点としては、データ読み取りエラーがある場合に、Teradata Databaseがフォールバック コピーを利用してデータの基本コピーを修復することができます。
Teradata Databaseでは、個々の表ごとにフォールバックを定義することができます。通常、重要な表はすべて、フォールバック モードで実行する必要があります。重要でないその他の表については、有効に資源を利用するためにフォールバックなしのモードで実行します。
フォールバックを指定していない場合でもRAIDディスク アレイ技術によってデータへのアクセスは可能です。しかし、RAID1やRAID5ではフォールバックと同等レベルの保護は得られません。
フォールバックを使用するかどうかは、CREATE TABLE(またはALTER TABLE)文で指定します。特に指定しなければ、表はフォールバック なし で作成されます。