使用上の注意 - FastExport

Teradata® FastExportリファレンス - 17.20

Product
FastExport
Release Number
17.20
Published
2022年10月10日
Language
日本語
Last Update
2022-11-21
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B035-2410
Product Category
Teradata Tools and Utilities

次の表では、BEGIN EXPORTコマンドを使用する場合に考慮すべき事柄について説明します。

BEGIN EXPORT使用上の注意
対象 使用上の注意
コマンドの配置と頻度 BEGIN EXPORTコマンドは、エクスポート タスクを指定するFastExportユーティリティのグループの中で最初のコマンドに指定しなければなりません。

FastExportのジョブ スクリプトでは複数のBEGIN EXPORTコマンドを使用できます。各エクスポート タスクの指定はBEGIN EXPORTコマンドで始まり、END EXPORTコマンドで終わる必要があります。

セッション制限の指定 指定すべきセッション数は、データベースへの接続、および戻されるデータ量によって決まります。
エクスポート タスクに使用されるセッションの他に、FastExportは2つの追加セッションを使用して、次のことを実行します。
  • 再始動ログ表を管理する
  • Teradata SQL文の実行を依頼する
セッションの最適数を決定する一般的な方法はありません。これは、複数の要因に依存しているからです。その要因には次のものがあります。ただし、これらに限定されるわけではありません。
  • データベースのパフォーマンスと作業負荷
  • クライアント プラットフォームの種類、パフォーマンス、作業負荷
  • チャネルのパフォーマンス(メインフレーム接続システムの場合)
  • ワークステーション接続のシステムの場合はネットワーク トポロジーとパフォーマンス
  • アプリケーションが処理するデータ量

セッション制限数を指定する場合は常に、エクスポート タスクがチャネルまたはネットワーク接続に与える負荷を考慮する必要があります。

例えば、4つのセッションがメインフレーム接続システム上にあり、それぞれがチャネル上の異なるインターフェース プロセッサ(IFP)上にあって、そのすべてがデータを同時に戻す場合、それらのセッションは単一のチャネルに集中する可能性があります。

このような場合、最大セッション数を、各セッションを接続するTeradata Director Program (TDP)で制御されるチャネル数の4倍に定義します。

使用するセッション数が少なすぎると、不必要にスループットを制限することがあります。これに反して、使用するセッション数が多すぎると、セッション管理のオーバーヘッドが増加し(他のアプリケーションで使用可能なセッション数を減少させることもある)、環境によってはスループットを低下させることがあります。

FastExportセッションの最小数がログされない場合、FastExportは終了します。

データベース構成のサイズに関係なく、繰り返し使用される大規模な実働アプリケーションでは、資源使用率とスループット パフォーマンスがバランスよく維持されるよう、いくつかの異なるセッション構成で実験してみることが適切です。

大規模なデータベース構成では、最大セッション数が5セッション以上でAMP当たり1セッション未満のインストール デフォルトの設定が適切です。これは、インストール構成ファイル(FastExport構成ファイルを参照)、または標準の実行時パラメータ(実行時パラメータを参照)を使用して設定できます。

インストール時に設定するセッション数のデフォルトは、構成ファイルで指定する場合、必要に応じてFastExportの各ジョブ スクリプトでオーバーライドできます。

大規模から超大規模のデータベース システム構成では、*が指定されているときに、AMPごとに1つのセッションに制限されていると、不適切な場合があります。

Spool/NoSpoolモード NoSpoolモードは、できる限り迅速に表の内容をエクスポートします。表をスプール ファイルに読み込んだり、抽出する前にファイルをすべてのAMPに分散する操作は行ないません。スプーリングには、次の3つのオプションがあります。
  • (デフォルト)データをSPOOLします。
  • NOSPOOLONLYモードを使用します。ただし、NOSPOOLがサポートされていない場合はエラーを返します。
  • 可能な場合はNOSPOOLモードを使用し、それ以外の場合はデータベースでデータをスプールします。
NOSPOOLモードは、以下のような場合に使用できます。
  • 表を別のシステムにコピーして複製の準備をする、またはデュアル システム環境の同期障害から復帰する。
  • システム移行中(NPARCを効率が類似するARCに置換する、など)に表を別のシステムにコピーする。
  • 表または表のサブセットを、データ サンプルが最も有効なテスト/開発システムにコピーする。
  • 表(または表のサブセット)をコピーして、データ マートまたはその他のデータ ストアにデータを挿入する(SASに挿入、MOLAPツール、など)。
制限および機能性:
  • NOSPOOLモードは、単純なSELECT文にのみ適用されます。以下は、サポートされていません
    • 非データ テーブル(SELECT DATEやSELECT USERなど)へのアクセス
    • USING修飾子。代わりに、FastExport IMPORTコマンドを、サポートするFIELDおよびFILLERコマンドとともに使用して、制限パラメータを定義します。
    • SORT(ORDER BY)、HAVING、またはWITH句を含む文
    • 結合
    • 集約(SUMステップを表示)
    • TABLE関数
    • 順序付き分析(OLAP)関数
    • 複数のSELECT文または複文リクエスト
    • 取得ステップまたはサンプリング ステップがゼロか複数のステートメント
  • NOSPOOLモードでは、単一テーブルのデータのみを取得しますが、SELECTでははエクスポートする列を選択でき、ジョブを行のサブセットに制限できます。
  • スカラー式/関数を使用できます。
  • 制約を排除するサンプルおよびパーティションがサポートされています。
  • 定期的にスプールされるジョブに関して返されるアクティビティ カウントは、対象となるブロックの数を示します。ただし、スプールされていないジョブについてはブロック数が分からないため、応答メッセージにNOSPOOLプロセスを表わすアクティビティ タイプが(アクティビティ カウントの代わりに)表示されます。

    NOSPOOLモードの欠点

  • すべてのエクスポート プロセスの間、ロックが保持されます。
  • スプーリング フェーズで以前に検出されたデータ変換エラーは、ブロックを読み込むまで検出されません。このエラーは、エクスポート中に常時発生する可能性があります。
  • 行の順序が、すべての実行で一致するとは限りません(ORDER BY句がないため)。このため、NOSPOOLモードでは、整合性を保証できません。