ここに示す例では、次のANSI二重テンポラル テーブルを使用します。
eid ename deptno terms job_start job_end sys_start sys_end ---- ----- ------ ----- ---------- ---------- -------------------------------- -------------------------------- 1002 Ash 333 TA05 2003/01/01 2003/12/31 2003-12-01 12:11:00.000000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1005 Alice 222 TW10 2004/12/01 9999/12/31 2004-12-01 12:00:00.450000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1010 Mike 444 TW07 2015/01/01 2016/12/31 2004-12-01 00:12:23.120000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1001 Sania 111 TW08 2002/01/01 2006/12/31 2002-01-01 00:00:00.000000-08:00 2002-07-01 12:00:00.350000+00:00 1004 Fred 222 PW12 2001/05/01 9999/12/31 2001-05-01 12:00:00.350000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1003 SRK 111 TM02 2004/02/10 2005/02/10 2004-02-10 00:00:00.000000-08:00 2004-12-01 00:12:23.120000+00:00
ANSI二重テンポラル テーブルで「削除」または「更新」ができるのは、システム時間内にまだオープンしている行のみです。これらの行を表示するには、単純なSELECTを発行します。
SELECT * FROM employee_bitemp; eid ename deptno terms job_start job_end sys_start sys_end ---- ----- ------ ----- ---------- ---------- -------------------------------- -------------------------------- 1002 Ash 333 TA05 2003/01/01 2003/12/31 2003-12-01 12:11:00.000000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1005 Alice 222 TW10 2004/12/01 9999/12/31 2004-12-01 12:00:00.450000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1010 Mike 444 TW07 2015/01/01 2016/12/31 2004-12-01 00:12:23.120000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1004 Fred 222 PW12 2001/05/01 9999/12/31 2001-05-01 12:00:00.350000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00
有効時間の一部の期間で行が更新されている場合は更新し、2つの行が作成されます。
UPDATE employee_bitemp FOR PORTION OF job_dur FROM DATE'2005-01-01' TO DATE'9999-12-31' SET terms='PW11' WHERE ename='Alice';
単純なSELECTを実行すると、以前は1行存在していたAliceの行が今では2行あることがわかります。これは、2005年に雇用契約の条件が変更されたためです。
eid ename deptno terms job_start job_end sys_start sys_end ---- ----- ------ ----- ---------- ---------- -------------------------------- -------------------------------- 1002 Ash 333 TA05 2003/01/01 2003/12/31 2003-12-01 12:11:00.000000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1005 Alice 222 PW11 2005/01/01 9999/12/31 2014-02-26 00:45:48.450000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1010 Mike 444 TW07 2015/01/01 2016/12/31 2004-12-01 00:12:23.120000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1005 Alice 222 TW10 2004/12/01 2005/01/01 2014-02-26 00:45:48.450000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00 1004 Fred 222 PW12 2001/05/01 9999/12/31 2001-05-01 12:00:00.350000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00
Aliceの行は明示的に削除されず、更新のみ行なわれたため、両方の行はまだシステム時間内にオープンしています。契約変更前のAliceの情報が含まれている行は、有効時間内では履歴行であるとみなされます。古いTW10契約が廃止されたときに、valid-timeの終了境界に変更のPAの開始が反映されました。新しいPW11契約が設定された新しいAlice行には、Aliceの現在の契約が反映されています。新しい契約が有効になったときに、valid-timeの開始境界に変更のPAの開始が反映されました。
ただし、行が変更されていて、テーブルにすべての変更を追跡するためのsystem-time次元が含まれているため、Aliceの元の行、つまり元のvalid-timeの開始値と終了値を含む行はシステム時間内にクローズ行(論理的に削除された行)としてテーブルに残っています。system-timeでテンポラル問合わせを使用して、テーブル内のすべてのオープン行とクローズ行を表示すると、このことを確認できます。
SELECT * FROM employee_bitemp
FOR SYSTEM_TIME BETWEEN TIMESTAMP'1900-01-01 22:14:02.820000-08:00' AND CURRENT_TIMESTAMP;
eid ename deptno terms job_start job_end sys_start sys_end
---- ----- ------ ----- ---------- ---------- -------------------------------- --------------------------------
1002 Ash 333 TA05 2003/01/01 2003/12/31 2003-12-01 12:11:00.000000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00
1005 Alice 222 PW11 2005/12/01 9999/12/31 2014-02-26 00:45:48.450000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00
1010 Mike 444 TW07 2015/01/01 2016/12/31 2004-12-01 00:12:23.120000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00
1005 Alice 222 PW11 2004/12/01 2005/01/31 2014-02-26 00:45:48.450000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00
1004 Fred 222 PW12 2001/05/01 9999/12/31 2001-05-01 12:00:00.350000-08:00 9999-12-31 23:59:59.999999+00:00
1005 Alice 222 TW10 2004/12/01 9999/12/31 2004-12-01 12:00:00.450000-08:00 2014-02-26 00:45:48.450000-08:00
1003 SRK 111 TM02 2004/02/10 2005/02/10 2004-02-10 00:00:00.000000-08:00 2004-12-01 00:12:23.120000+00:00
1001 Sania 111 TW08 2002/01/01 2006/12/31 2002-01-01 00:00:00.000000-08:00 2002-07-01 12:00:00.350000+00:00
有効時間については、元の行が単に変更され、新しい契約を記録する新しい行が追加されました。元の行のvalid-timeの終了値が変更され、新しい行のvalid-timeの開始値に、新しい行の条件が有効になった日時が反映されています。
システム時間については、元のvalid-time期間が含まれている元の行がテーブルから削除されました。システム時間と有効時間は独立した次元であるため、元の行のvalid-time期間の終了値を変更すると、単純な行変更が起こり、それによって元の行がシステム時間内にクローズし、テーブルから論理的に削除されます。そのため、有効時間内に元の行の変更によって作成された新しい2つのAlice行の他に、元の行自体もクローズして、3番目のAlice行を構成しています。この3番目の行はシステム時間内にクローズし、変更前の行の永続的な記録として残ります。
システム時間の場合、valid-time期間の開始境界列と終了境界列は通常のデータ列です。そのため、これらのいずれかの値が変更されても、変更前に存続していた元の行はシステム時間内にクローズ行としてマークされますが、テーブルに保持されます。