部分AMPによる復元 - Teradata Tools and Utilities

Teradata Archive/Recovery Utilityリファレンス

Product
Teradata Tools and Utilities
Release Number
16.20
Published
2018年4月
Language
日本語
Last Update
2018-09-07
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Product Category
Teradata Tools and Utilities

クラスタ以外のマルチストリーム アーカイブから復元するときに、ターゲット システムで使用可能なストリーム(データ転送デバイス)の数がソース システムよりも少ない場合、アーカイブからすべてのデータを復元するためには復元を複数の部分に分割する必要があります。これが「部分AMP復元」であり、クラスタ復元に似た操作です。

例えば、ソース システムで使用可能なテープ ドライブが6台ある場合は、そのシステム上で6ストリームのマルチストリーム アーカイブを実行できます。 使用可能なテープ ドライブが3台しかないターゲット システム上でその6ストリームのマルチストリーム アーカイブを復元するためには、2つの3ストリーム復元ジョブを実行して、6ストリーム アーカイブからすべてのデータを復元できるようにします。 最初の復元ジョブでは、ストリーム#1~#3を復元できます。ストリーム#1がマスター ストリーム、ストリーム#2および#3が子ストリームになります。 最初の復元ジョブのストリーム#1は、アーカイブ ジョブのストリーム#1に対応していなければなりません。2番目の復元ジョブでは、ストリーム#4~#6が復元されます。ストリーム#4がマスター ストリームの「役割」をし、ストリーム#5および#6が子ストリームになります。

クラスタ復元と同様に、部分AMP復元を実行するときには、NO BUILDオプションを指定して実行する必要があります。そうすることにより、Teradata ARCは、それぞれの復元ジョブの後に、復元されたテーブルに対して作成処理を実行しようとしなくなります。 復元ジョブがすべて実行され、すべてのデータが復元されたときには、独立型のBUILDジョブを実行して、復元に関係するテーブルの作成処理をしてください。 BUILDジョブにより、テーブルが「復元中」の状態から抜け出し、外部アプリケーションがテーブルのデータにアクセスできるようになります。

部分AMP復元を使用して、データベースDBCをターゲット システムに復元する場合、復元は「非カタログ」モードのみでサポートされます。 したがって、データベースDBCの部分AMP復元を実行する場合は、CATALOG実行時パラメータまたはCATALOGFILE実行時パラメータのいずれも指定しないでください。

部分AMP復元を実行して、ソース システムとはデータベースのバージョンが異なるターゲット システムにデータを移行するときには、ソース システムとターゲット システムのハッシュ関数を考慮して、特別な注意を払う必要があります。そうしないと、復元処理によってデータベースの再起動が引き起こされる可能性があります。

  1. Teradata Databaseの2つのバージョン間のハッシュ関数が同じ場合には、復元ジョブでNOSORTランタイム パラメータを使用する必要があります。
  2. Teradata Databaseの2つのバージョン間のハッシュ関数が異なる場合には、部分AMP復元の実行によってTeradata Databaseの再起動が引き起こされるかどうかをTeradata ARCが判断します。 再起動の可能性がなければ、Teradata ARCは部分AMP復元の続行を許可します。 再起動の可能性があれば、Teradata ARCは次のエラー メッセージを表示してジョブをアボートします。
    *** Failure ARC1280:Partial AMP RESTORE/COPY not allowed when re-hashing data.
これらの制約は、部分AMP復元と部分AMPコピーにのみ適用されます。