目的
UNLOADコマンドは、ダンプ データをTeradata Database上のシステム生成テーブルからホスト上のファイルへ転記するか、または取り外し可能メディアへ直接に転記します。
構文規則
- database
- テーブルが入っているデータベースの名前、およびデータベース名とテーブル名の分離文字。データベース名とテーブル名を分けるためにピリオド(.)テーブル名からデータベース名を区切ります。
デフォルトのデータベースはCrashdumpsです。
- table
- ダンプ データを含んだテーブルの名前。
- FILE = filepath
- ダンプ データのアンロード先であるファイルのパス。
filepathはdirectory/filenameとして指定されます。
ファイルは、圧縮されたgzip形式で保存されます。指定した名前に.gzが含まれていない場合は、ファイル拡張子.gzが自動的にファイル名に追加されます。 - f
- 外部のTeradata Databaseからダンプをアンロードするためのオプション。
使用上の注意
- クラッシュダンプ データベース内のテーブルに対するCREATE、DROP、およびSELECT
- DBC.SW_EVENT_LOGシステム テーブルに対するSELECT
UNLOADコマンドは、以前のSELECTコマンドの中で指定された選択基準に従ってダンプ データを選択します。SELECTコマンドを指定しない場合は、ダンプ表全体が選択されます。UNLOADコマンドを入力する際は、その前に必ずSELECTコマンドを入力する必要があります。
アンロード操作を実行する前に、dulは設定された選択基準についてのサマリー情報(選択されたプロセッサ、エラーの日付)を表示します。ロード操作の後で、dulは指定されたプロセッサのイベント コードを表示します(存在する場合)。選択基準の設定については、SELECTを参照してください。
ダンプ データを転記するときには、常に _C、_L、および _M ファイルも転記されます。_C または_Lテーブルがない場合、そのテーブルが生成されます。
- tname_C
- tname_L
- tname_M
Fオプションを指定せずにUNLOADコマンドを入力すると、dulはDBC.SW_EVENT_LOGテーブルからtnameに指定されているデータをアンロードします。
外部Teradata Databaseからダンプ データをアンロードするには、Fオプションが必要です。dulは、UNLOADコマンドで指定されているテーブルおよび対応するtname_C、tname_L、およびtname_Mの各テーブルからデータをアンロードします。
dulでは、転送速度が速くなるFastExportユーティリティを使用して、ダンプをアンロードします。しかしダンプのアンロードには、BTEQを使用することも可能です。
- ダンプ テーブル(Crashdumps.Crash_YYYYMMDD_HHMMSS_NN)
- システム テーブルDBC.SW_EVENT_LOG
FastExportユーティリティの詳細については、<Teradata® FastExportリファレンス、B035-2410>を参照してください。
BTEQについての詳細は、<BasicTeradata®Queryリファレンス、B035-2414>を参照してください。
アクセス権限の詳細については、<Teradata Vantage™ - データベース管理、B035-1093>を参照してください。
例: Teradata Databaseテーブルからのダンプ データのアンロード
以下の例では、システム障害が 2000 年 6 月 6 日 午後 2 時 36 分に発生したとします。 ダンプ テーブルが作成されたかどうかを確認するために、次のコマンドを使って Crashdumps データベースを調べます。
HELP DATABASE crashdumps ;システム障害が発生した日付と時刻に基づいてダンプ テーブルの名前が付けられるので、正しいダンプ テーブルを見つけることができます。この例では、crash_200000606_143623_01 というテーブルにダンプ情報が含まれています。
ダンプ テーブルの内容を表示するには、次のSEEコマンドを使用します。
SEE crash_20000606_143623_01 ;SEEコマンドは、ダンプ内に捕捉された、すべてのプロセッサとエラー コードに関するサマリー情報を表示します。 プロセッサによっては、何の情報もありません。一般に、アンロードに必要なのは、エラーのある プロセッサだけです。
その次にSELECTコマンドを入力することによって、アンロード操作のためにプロセッサを選択できます。エラー コードを含んだプロセッサのみを選択するためには、次のコマンドを入力します。
SELECT ERROR ;dulは、次のメッセージによって応答します。
*** Processor selection set to list of processors.
その後、以下のコマンドを使用して、Crashdumpsデータベース内のcrash_20000606_143623_01というテーブルからダンプ データをホストにアンロードします。
UNLOAD crash_20000606_143623_01 file=filepath;dulは、次の情報を表示して応答します。
*** Unloading data from crash_20000606_143623_01 for processor(s) 1-6. *** Query completed. 263 rows found. 3 columns returned. *** Processor 1-6 *** Number of rows = 263 *** Unloading Procedure Information *** Query completed. 200 rows found. 4 columns returned. *** Number of rows = 200 *** Unloading Errorlog Information *** Query completed. 413 rows found. 6 columns returned. *** Number of rows = 413 *** Unloading Memo Information *** Query completed. 123 rows found. 5 columns returned. *** Number of rows = 123 Event = 2490: On 6/6/96 at 09:26:27 in processor 1-6, partition 14, task SEMTSK. Severity = UserError Category = User HostEvent = None *** Number of rows = 263