目的
TRANコマンドは、付与またはブロックされているロック リクエストを持つ現在実行中のトランザクションを表示します。
構文
- ProcId
- トランザクションを処理するパーシング エンジン プロセッサの仮想プロセッサ番号。
- Uniq1
- 通常は4桁の16進数として指定する値。
- Uniq2
- 通常は4桁の16進数として指定する値。
- ALL
- ブロックされているすべてのトランザクションと、それぞれをブロックしているトランザクションが対象になります。
使用上の注意
トランザクションというのは、データベース内部の概念です。1つのトランザクションに対して、ブロックするトランザクションが複数存在する場合もあります。例えば、1つのトランザクションに対して5つのロック リクエストが送られる場合もあれば、その5つのロック リクエストを5つのトランザクションがブロックすることもあります。つまり、5つのテーブルがあるとすれば、その5つのテーブルに対するロックを他の5つのトランザクションが設定している場合もあり得る、ということです。
論理上1つのグループにまとめられた各表示内容は、1つのロック リクエストを表わしています。特定のロック リクエストに関連したオブジェクト名だけが表示されます。
例えば、データベース ロックの場合はデータベース名だけが表示されるのに対し、テーブル ロックの場合はデータベース名とテーブル名の両方が表示されます。
次のテーブルは、TRANコマンド出力の構成要素を示したものです。
構成要素 | 指定内容 |
---|---|
Tran | ロックが適用されている現在実行中のトランザクション。 |
Host | 論理ホストID (トランザクションの起点)。 |
Session | トランザクションのセッション番号。 |
Mode | ロック モードのタイプ:
|
User | ロック リクエストの対象であるログオンID。 |
Database | 付与またはブロックされたロックを持つデータベースの名前。 |
Table | 付与またはブロックされたロックを持つテーブルの名前。 |
PLLKind | 適用されるパーティション レベルのロックの種類。これは行パーティション テーブルのロックに対してのみ表示されます。 |
PROXY LOCK PSEUDO LOCK |
これらは、全AMPテーブル レベルまたは全AMPパーティション範囲のロックをシリアル化するためにTeradata Databaseのロック マネージャ コンポーネントによって内部的に使用される特別なロックです。 |
例: 実行中のトランザクションに対するロック リクエストの表示
以下の例では、RPT1とRPT2は行パーティション テーブル、NOTRPT1とNOTRPT2は非パーティション テーブルです。
-> Please enter your selection from the list: tran - The following amps are available: 0 1 2 3 -> Which amp(s) do you want to request on (S=Sampling/A=all/C=cancel/Q=quit): 1 ---------------- AMP 1 REPORTS 10 LOCK ENTRIES ------------- GRANTED LOCK REQUEST(S): Tran: 30719 00015DCA Hash Locks : 1 Range Locks : 6 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: Rd User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: RPT1 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: Rd User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: RPT1 PLLKind: RowHash + All Partitions Subtable ID: 1024 PROXY LOCK : Partition1 : 0 Row Hash1: 65535,65535 : Partition2 : 0 Row Hash2: 65535,65535 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: WR User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: RPT1 PLLKind: RowKey Subtable ID: 1024 : Partition1 : 0003 Row Hash1: 31158,40503 : Partition2 : 0003 Row Hash2: 31158,40503 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: WR User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: RPT1 PLLKind: IPN Partition Range Subtable ID: 1024 : Partition1 : 0004 Row Hash1: 0, 0 : Partition2 : 0004 Row Hash2: 0, 0 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: WR User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: RPT1 PLLKind: RowKey Range Subtable ID: 1024 : Partition1 : 000A Row Hash1: 1, 17 : Partition2 : 000A Row Hash2: 2, 17 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: WR User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: RPT2 PLLKind: RowHash + IPN Part'n Range Subtable ID: 1024 : Partition1 : 0007 Row Hash1: 1, 17 : Partition2 : 0007 Row Hash2: 1, 17 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: WR User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: NOTRPT1 Row Range Lock Subtable ID: 1024 Row Hash1: 31158,40496 Row Hash2: 31158,40502 Host: 1025 Session: 0, 1003 Mode: WR User: EXAMPLE Database: EXAMPLE Table: NOTRPT2 Row Hash Lock Subtable ID: 1024 Row Hash1: 31158,40503 BLOCKED LOCK REQUEST(S): Tran: 30719 00015E1B Host: 0 Session: 0, 0 Mode: WR User: ALL Database: EXAMPLE Table: RPT1# PLLKind: RowKey Subtable ID: 1024 : Partition1 : 0003 Row Hash1: 31158,40503 : Partition2 : 0003 Row Hash2: 31158,40503# Tran: 30719 00015E1C Host: 0 Session: 0, 0 Mode: WR User: ALL Database: EXAMPLE Table: NOTRPT2 Row Hash Lock Subtable ID: 1024 Row Hash1: 31158,40503#