目的
backup_daemonコマンドを使用して、Data Moverデーモンのリポジトリ ファイルと構成ファイルをディレクトリにバックアップできます。その後、restore_daemonコマンドを使用してバックアップ ファイルを復元できます。Data Moverバージョン16.20.25.00以降を実行する場合は、restore templateスクリプトを使用してバックアップ済みのファイルを復元するオプションがあります。Data Moverデーモンは、backup_daemonコマンドを実行しても停止しませんが、restore_daemonコマンドを実行するとデーモンが停止し再起動します。バックアップの実行に使用するTeradataARCスクリプトの結果は、バックアップ ディレクトリのbackup_script.outputログ ファイルに書き込まれます。
Data Moverバージョン16.20.25.00以降から、backup_daemonコマンドを使用すると3つのテンプレート スクリプトが生成されます。リポジトリ復元のためにデーモンが実行状態にある必要があるrestore_daemonとは異なり、これらの復元スクリプトではrestore templateスクリプトとともに使用して、デーモンを実行せずにリポジトリを復元できます。
- launchScript_restore_template.bat
- arcScript_restore_template.scr
- restore_tempate_readme.txt
リポジトリの復元方法の説明については、restore_template_readme.txtファイルを参照してください。
構文
パラメータ
パラメータの順序を参照してください。
- backup_target_dir
- [オプション]Data Moverがバックアップ ファイルを書き込むディレクトリ。この格納場所は次のいずれかで指定できます。
- daemon_backupディレクトリからの相対パス。これは、すべてのバックアップ スナップショット用に予約されているディレクトリです。
daemon_backupは、システムにあるData Moverデーモンのインストール場所のサブディレクトリです。デフォルトのディレクトリは、/opt/teradata/datamover/daemon/nn.nnです。
- 絶対パス。 これは、dm_userが書き込み権限を持つ、システム上の任意の場所です。代表的なものに、/tmp、/var/opt/teradata/datamover/daemon_backup、/homeなどがあります。 backup_daemonはdm_userアカウントで実行されます。
- daemon_backupディレクトリからの相対パス。これは、すべてのバックアップ スナップショット用に予約されているディレクトリです。
- broker.port
- (オプション)実行時に別のActiveMQサーバーに接続する(その結果別のデーモンに接続する)ために、ブローカー ポートを入力して、commandline.propertiesファイルに指定されているデフォルト値を上書きすることができます。
- broker.url
- (オプション)実行時に別のActiveMQサーバーに接続する(その結果別のデーモンに接続する)ために、ブローカーURLを入力して、commandline.propertiesファイルに指定されているデフォルト値を上書きすることができます。
- security_password
- (オプション)スーパー ユーザーまたは許可されたViewpointユーザーのパスワード。
- security_password_encrypted
- (オプション) スーパーユーザーの暗号化されたパスワード。
- security_username
- (オプション)スーパー ユーザーまたは許可されたViewpointユーザーのユーザーID。スーパーユーザーのユーザーIDはdmcl_adminで、変更できません。
使用上の注意
- 相対パスとしてrepos_bu001を入力した場合、Data Moverはバックアップ ファイルを/var/opt/teradata/datamover/daemon_backup/repos_bu001に書き込みます。相対パスを指定するときは、先頭にスラッシュを使用しないでください。
- 絶対パスとして/home/myhome/repos_bu001を入力した場合、dm_userが、このパスに対する書き込み権限を持っている場合、Data Moverは、バックアップ ファイルを/home/myhome/repos_bu001に書き込みます。絶対パスを指定するときは、常に先頭にスラッシュを使用します。
- バックアップ用のディレクトリを指定しない場合、Data Moverはdaemon_backupの下にdm_hostname_nn.nn.nn.nn_YYYY-MM-DD_HH.mm.ss形式のディレクトリを作成します。この形式は、dm、リポジトリのhostname、Data Moverversion、バックアップの日付とタイムスタンプで構成されます。例えば、2015年12月3日にホスト名myhostとData Moverバージョン16.20.23.00で午前2時に発生するバックアップは、dm_myhost_16.20.23.00_2015-12-03_02.00.00のディレクトリに書き込まれます。
- 次のシナリオはエラーになります。
- backup_daemonコマンドの起動時にジョブが実行されている
- 絶対パスを指定したが、dm_userにそのパスに対する書き込み権限がない
XMLファイルの例
backup_daemonコマンドの場合は、datamove backup_daemon -f parameters.xmlと入力します。
次の例では、parameters.xmlでバックアップ ディレクトリが指定されていないため、バックアップはシステムのData Moverデーモンのインストール場所を基準にしてdaemon_backupのディレクトリに書き込まれます。ディレクトリ名は、バックアップのタイムスタンプに基づいたものになります。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?> <dmBackupDaemon xmlns="http://schemas.teradata.com/dataMover/v2009" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://schemas.teradata.com/unity/datamover.xsd"> </dmBackupDaemon>バックアップが成功すると、そのバックアップ用に作成されたディレクトリの名前が標準出力に書き込まれます。
次の例では、parameters.xmlは、システムのData Moverデーモンのインストール場所を基準にして、daemon_backupのバックアップ ディレクトリとして repos_bu_001を指定します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" standalone="yes"?> <dmBackupDaemon xmlns="http://schemas.teradata.com/dataMover/v2009" xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xsi:schemaLocation="http://schemas.teradata.com/unity/datamover.xsd"> <backup_target_dir>repos_bu_001</backup_target_dir> </dmBackupDaemon>バックアップが成功すると、ディレクトリの名前"repos_bu_001"が標準出力に書き込まれます。