使用している環境に複数のData Moverサーバーがインストールされている場合は、Data Moverの同期サービスを使用して、元のアクティブ システムでデーモンの障害が発生した場合に一時的なアクティブ システムとして使用できるバックアップ システムを作成できます。
- アクティブ サーバー
- デーモンを実行しているData Moverサーバーのことを指します。
- スタンバイ サーバー
- デーモンを実行していない1台または複数のData Moverサーバーのことを指します。スタンバイ サーバーは、アクティブ サーバーで障害が発生した場合、プライマリ システムとして使用できます。
初回の複製は、スタンバイ リポジトリに使用されるサーバーで実行中の同期サービスを、TCP/IPソケットを介してアクティブ リポジトリに使用されるシステムに接続したときに開始されます。同期サービスが開始されると、アクティブ リポジトリに対する更新がスタンバイ リポジトリに自動的に複製されます。
スタンバイ サーバーを使用できない場合(オフライン、ダウン、再起動中)、アクティブ リポジトリはフェールオーバー機能の一部として更新をログに記録し続けます。スタンバイ サーバーとの接続が再確立されると、スタンバイ サーバーが使用できなかった間に発生したすべての暫定的な更新がアクティブ リポジトリからスタンバイ リポジトリに適用されます。
スタンバイが長時間ダウンしている場合は、暫定的な更新が蓄積され、アクティブ同期サービスにメモリの問題を引き起こす可能性があります。スタンバイ ノードがアクティブ ノードに接続されると、アクティブ同期サービスは、スタンバイに対する更新が多すぎないか確認します。多すぎる場合、アクティブ同期サービスはスタンバイ ノードとの接続を切断し、例外「スレーブには前回の切断以降に処理される予定のxxxxバイトのSQLがあります。これは、マスター同期サービスで現在使用可能なメモリの制限を超えています。スレーブ ノードは切断されます。バックアップと復元を実行して、マスター ノードとスレーブ ノードを同期してください。」を生成します。メッセージに示されているように、バックアップと復元を実行して、アクティブ ノードを同期します。詳細については、アクティブ リポジトリとスタンバイ リポジトリの同期を参照してください。
ファイル名 | 説明 |
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/etc/opt/teradata/datamover/sync.properties | Data Mover複製サービスがアクティブとスタンバイ リポジトリの同期のために使用する設定。 |
/opt/teradata/datamover/sync/nn.nn/DMReplication.jar | 同期サービスで使用される実行可能なバイナリ ファイル。 |
/opt/teradata/datamover/sync/nn.nn/dmsync | 同期サービスを開始するためのスクリプト。 |
使用上の注意
アクティブおよびスタンバイ サーバーでは、sync.propertiesのmaster.hostおよびjobstore.hostの値として、ホスト名またはIPアドレスを使用することができます。サーバーを構成する場合は、ホスト名のみを使用するか、IPアドレスのみを使用します。ホスト名とIPアドレスを混在させることはできません。
シナリオ | 結果 |
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sync.propertiesファイルが/etc/opt/teradata/datamoverに存在しない場合 | 同期サービスによってエラーが返されます。 |
dmsyncファイルまたはDMReplication.jarファイルが/opt/teradata/datamover/daemon/nn.nnに存在しない場合 | 同期サービスによってエラーが返されます。 |
スタンバイ同期サービスをアクティブ同期サービスより前に開始した場合 | 同期サービスによってエラーが返されます。 |
アクティブ同期サービスとスタンバイ同期サービスを同じサーバーで開始した場合 | 同期サービスによってエラーが返されます。 |
アクティブ リポジトリが使用できない場合(オフライン、ダウン、再起動中) | 同期サービスによって、接続されているすべてのスタンバイ リポジトリが停止されます。 |
アクティブ リポジトリが使用できなかった後に再開された場合 | 同期サービスによってエラーが返されます。/opt/teradata/datamover/sync/nn.nn/dmsync startを実行してアクティブ同期サービスを再起動する必要があります。パスのnn.nnはData Moverのメジャーおよびマイナー バージョン番号を示します。前に接続していたスタンバイ サービスは、それぞれ、/opt/teradata/datamover/sync/nn.nn/dmsync startを実行して個別に再開する必要があります。 |