パイプとは、UNIX、Linux、Windowsの各システムで行なわれる双方向のプロセス間通信メカニズムです。 パイプによって、様々なアプリケーションやプロセスが、「先入れ先出し」(FIFO)方式でアクセスするための入力および出力のファイル構造が提供されます。
ディスクやテープ ファイルの代わりにパイプを使用することで、FastExport、FastLoad、およびTPumpなど、補足的なデータ抽出やロードを行なう2種類のユーティリティ同士で行なわれるデータ転送の性能が著しく向上します。標準のパイプ メカニズムでは、FIFOファイルがキャッシュされないため、チェックポイント/再始動の機能はサポートされていません。そのため、システム障害が発生した場合や再始動した場合に以前の位置に戻る方法はありません。Teradata Access Module for Named Pipesは、パイプ出力データ ストリームをフォールバック データ ファイルにキャッシュすることでチェックポイントおよび再始動の機能をサポートし、以下の状況から素早く、容易に回復できます。
- 宛先データベース上での再始動
- ロード ユーティリティを実行中のシステム上でのクラッシュ
Teradata Access Module for Named Pipesでは、ソース データベース上でのチェックポイントまたは再始動の操作はサポートされていません。
Teradata Access Module for Named Pipesは、次の構成で使用できます。
- 以下の構成により、UNIX上で、クライアント ロード ユーティリティとアンロード ユーティリティと共に使用
- Named Pipes
- 名前なしパイプとファイル記述子デバイス
- Teradata Parallel Transporter
- Windows上で