rcvmanagerのPRIORITYコマンド機能を使い、Teradataシステムの回復やテーブルの再作成に対して、優先順位レベルを割り当てることができます。次の3つの優先順位レベルから1つを選び、ジョブに対する制御の優先順位を決定します。
- HIGH
- MEDIUM
- LOW
これらの優先順位レベルの詳細については、REBUILD/RECOVERY PRIORITYを参照してください。
Teradataシステム回復とディスクの再作成は、主に入出力集中型のタスクです。所定のタスクにかかる時間の大半は、ディスクまたはBYNETメッセージのトラフィック操作の完了を設定したり待機したりする処理に関係しています。データが使用可能になれば、データに関係する処理や計算はほとんどありません。
Teradataシステムの競合ワークロードの特性がある程度分かっていれば、優先順位の変更が回復と再作成の操作に与える影響を評価することは可能です。通常は、以下のガイドラインに基づいて優先順位を割り当てます。
ガイドライン | 説明 |
---|---|
ワークロードの競合なし | COLDWAIT再始動(回復)のときのようにリソースをめぐる競合がない場合、回復と再作成のジョブの優先順位を設定しても実際的に効果がありません。 |
計算集中型のワークロード | オンラインTeradataシステムのワークロードが計算集中型になっている場合は、入出力集中型の回復操作の優先順位を上げると、回復(再作成も含め)の処理速度が大幅に改善されます。 回復の優先順位を高くしても、オンラインTeradataシステム操作にはほとんど影響がありません。しかし、リソース使用率とTeradataシステム スループットが向上します。同様に、このワークロードで回復の優先順位を低くすると、回復の処理速度は大幅に低下し、オンライン スループットもそれほど向上しません。 |
適度な、または過度のディスクワークロード | オンライン システムがディスクまたはBYNETを適度にまたは大量に使う場合、優先順位設定に対する制御を行なうことにより、回復時のスループットはいくらか変化しますが、Teradataシステム スループットに対する影響のほうが大きくなります。このような場合は、メモリ競合が操作の主要な構成要素になってきます。 |
I/O飽和 | I/O使用が飽和に近づくと、オンラインTeradataシステムでも回復ジョブでも、スループットや実行時間の改善はほとんど望めません。この場合、同じリソースを求めて競合することになるので、そのリソースについては、スケジュールした優先順位に基づく制御による扱いが行なわれなくなります。 |