LIST STATUS - Advanced SQL Engine - Teradata Database

Teradata Vantage™ - データベース ユーティリティ

Product
Advanced SQL Engine
Teradata Database
Release Number
17.10
Published
2021年7月
Language
日本語
Last Update
2021-09-23
dita:mapPath
ja-JP/xha1591998860283.ditamap
dita:ditavalPath
ja-JP/wrg1590696035526.ditaval
dita:id
B035-1102
Product Category
Software
Teradata Vantage
LIST STATUSコマンドは次の2つの報告を生成します:
  • オンライン トランザクション回復ジャーナルの件数
  • 障害/更新AMP回復ステータス

前者はトランザクション回復情報を報告し、後者は使用不能なAMPのAMP回復情報を報告します。

構文

LIST STATUS ;

構文要素

STATUS
トランザクション回復情報と、使用不能なAMPのAMP回復情報。
  • テーブルのサイズが大きい場合、表示される行数は、近いほうの千の位に丸められます。
  • 回復の作成レコードにより、テーブルのインデックスごとに再作成操作が個別に指定されます。これにより、そのインデックスの基本データとフォールバック データの両方が再作成されるため、表示されるセクター数は、他の方法で取得されるテーブルの合計サイズではありません。
  • 表示されるセクター数は、クラスタ内の他のAMPからコピーされるか、またはOJ作成レコードがあるテーブルのすべてのインデックス サブテーブル用の非固有セカンダリ インデックス(NUSI)インデックスを再作成する、基本とフォールバックの両方の行のセクター数を推定した合計値です。この中には、現在と次の両方のパスのOJ作成レコードが含まれています。

オンライン トランザクション回復ジャーナルの件数

オンライン トランザクション回復ジャーナル件数を使って、トランザクション回復処理を監視できます。一時ジャーナルとトランザクション回復処理時に進行中だったトランザクションに関する情報が提供されます。

情報の報告

この報告には、アクティブな回復セッションすべてのリスト、未処理になっているトランザクション ジャーナル行数が最大のAMPの情報が表示されます。

すべてのAMPは、指定された回復セッションの処理を完了してからでなければ次のセッションの処理を開始できないので、この情報があれば、走査すべきトランザクション ジャーナル登録項の最大のカウントを計算することができます。このカウントは、回復処理時間のおおまかな目安となります。

ただし、これではおおざっぱなので、回復プロセスに関係する時間を見積もるときには、以下の変数も考慮に入れる必要があります:
  • 所定のトランザクション ジャーナル行の回復に必要な作業量は大幅に異なる場合がある。つまり、1秒もかからずに処理される行がある一方で、何時間もかかって処理される行もあるということです。
  • トランザクション ジャーナルの中に、回復処理の不要な行が多数入っている場合がある。

チェックポイントをとる度に、各AMPはオンライン トランザクション回復ジャーナルの件数を更新します。

AMPがチェックポイントをとる度に、そのオンライン トランザクション回復ジャーナルの件数が1000ずつ減るので、後でLIST STATUSコマンドを入力すると、結果が異なることがあります。

アクティブな回復セッションがない場合は、報告のタイトルだけが出力されます。

例: オンライン トランザクション回復ジャーナルの件数レポート

ONLINE TRANSACTION RECOVERY JOURNAL COUNTS at 13:49:28 98/02/06
Recovery             AMP
Session      Count   W/Count
-------  ----------  -------
      1         765       12
      
      2      38,432        5
      
      3       1,388       20
新しい回復セッションは、COLDWAITでない再始動の度に作成されます。

障害/更新AMP回復ステータス

この報告例には、障害AMP回復プロセスに関与するAMPごとに3つのデータ セット行(列のヘッダーとともに表示される)があります。最初のデータ行の内容は、列のヘッダーに示されています。2番目と3番目のデータ行は、ステータスです。

次のテーブルには、ヘッダーと最初の行のデータが説明されています。

データ 説明
AMP to be caught up 更新されるAMP番号を示します。

この列には、プロセッサ番号の他に、以下の記号のうちどれかが含まれています。

  • * (アスタリスク)

    Teradataシステムが再始動する場合、このAMPをオンライン更新にできることを示しています。表示されている情報がTeradataシステム再始動時までに無効になった場合、そのAMPはオフライン更新のままになることがあります。

  • [1]

    回復中のAMPのクラスタに1つ以上のホスト ユーティリティ ロックがかかっており、ホスト ユーティリティ ロックと回復ロック要件との間に矛盾があるため、そのAMPのデータを回復できないことを示しています。

  • [2]

    回復中のAMPのクラスタに不確定な2フェーズ コミット(2PC)セッションが1つ以上あることを示しています。

Pass 回復パスの番号を示します。回復パスの開始時に、OJとCJのすべての行が抽出されます。この数値が、そのパスのときに処理される行の合計数になります。現在のパスの処理時に、AMPに追加変更が送信されると、それらの変更は次のパスを待つ待ち行列に入れられます。現在のパスの行の処理が完了すると、このパス番号が増分され、次のパスの行がOJとCJから抽出され、処理されます。
Current Pass OJ列には、現在の回復パスのときに処理される、順序付きTeradataシステム変更ジャーナルの行数が示されています。CJ列には、現在の回復パスのときに処理される、変更済み行ジャーナルの行数が表示されています。
Next Pass OJ列には、次の回復パスのときに処理される、順序付きTeradataシステム変更ジャーナルの行数が示されています。CJ列には、次の回復パスのときに処理される、変更済み行ジャーナルの行数が表示されています。

ユーザー テーブルを更新するトランザクションがある場合、そのカウントは、更新されたトランザクションのために増大します。続く画面には、カウントの増加が示されます。

次のテーブルでは、2番目のデータ行について説明します(AMPステータス)。

データ 説明
Online Catchup このAMPは、回復処理中はオンラインで、新しい作業を受け入れます。新しい作業を受け入れる前に更新する必要のあるすべてのオブジェクトには、ロックが適用されます。このステータスでは、OJ数は通常ゼロで、OJやCJの項目が新規作成されることはありません。
Offline Catchup このAMPは、回復処理中は論理的(物理的にではなく)にオフラインです。新しい作業は受け入れません。クラスタ内のオンラインAMPでは、更新する必要のあるオブジェクトの特定のデータに対してだけ、読み取りのロックが適用されます。
Not In Recovery このAMPはAMP回復を実行せず、物理的にオフラインです。

次のテーブルでは、3番目のデータ行について説明します(AMP回復ステータス行)。

データ 説明
Transaction Recovery: ZZZ,ZZZ,ZZ9 TJ Rows この回復パスで処理するトランザクション回復ジャーナルの行数が表示されます。トランザクション回復ジャーナルには、すべてのトランザクションによって影響を受けるすべての変更オブジェクトの変更前イメージが入っています。トランザクション回復が最初のステップなのは、最初の回復パスの場合のみです。それぞれのZは数字、9はゼロ以外の値を表わしています。
Rebuilding Table [DBase.Table]: Z9% complete in this pass 再作成するテーブルの名前と、完了のパーセントを指定します。テーブルは、テーブルに対するDDL変更(テーブルの削除または追加)の結果として再作成されたり、AMPがダウンしているときにMultiLoad操作の影響を受けたりします。
Change Row Recovery: Z9% complete in this pass これは、テーブルに対する DML による変更によって行なわれます。回復のこのステップに入るのは、障害AMPのテーブルにDML変更(挿入更新、削除など)が加えられたときです。AMPはダウンしていますが、クラスタにある他のAMPにより障害AMPのフォールバック行が修正され、障害AMPがフォールバック責任を負っている、他のAMPの行も修正されます。
Between Passes パスとパスの間には5分の休止があるので、パスとパスの間にある状態が発生します。この間隔は主にCJとOJの項目を作成する新しい作業を含む現在の操作を終了し、ロックを解除して、回復がオンライン操作と競合しないようにするために設けられています。
Miscellaneous OJ Processing 短時間実行のOJ項目(例えば、ホスト ユーティリティ ロックの解除など)をいろいろ処理することを示しています。
Down このAMPが回復プロセスに含まれていないことを示しています。しかし、AMPが操作可能になる前に、処理する必要のある作業がどれほど累積しているかを示す統計は保持されています。
Not currently executing recovery AMPがトランザクション回復を開始したり、OJログを抽出したりする時点まで達していないことを示します。AMPは回復のごく初期の段階か、まだ回復を開始していない段階のどちらかです。(AMPはダウン状態の可能性があります。)

例: 障害AMP回復ステータス レポート

障害AMP回復ステータス レポートは、次の画面例に示される情報を生成します。

DOWN AMP RECOVERY STATUS AT 12:27:25 99/10/13
AMP to be               Current Pass                Next Pass
caught up    Pass   OJ           CJ            OJ           CJ
---------    ----   -----------  -----------   -----------  -----------
 00001          0             0            0           107       16,531
     - AMP Status: Not in recovery
     - Down