TD_FTestはF検定を実行します。この検定統計量は、帰無仮説ではF分布に従います。
TD_FTestは、2つの独立した母集団の分散を比較します。分散が大幅に異なる場合、TD_FTestは帰無仮説を棄却し、分散が基礎となる同一の母集団から取得されていない可能性があることを示します。
TD_FTestを使用して、データ セットに適合する統計モデルを比較し、データがサンプリングされた母集団に最適なモデルを識別します。
前提条件
- 標本が抽出される母集団は、正規分布をとっています。
- 母集団は互いに独立しています。
- データは数値です。
検定タイプ
- 片側(下側と上側)または両側(選択可)
- Two-sample
- 対応なし
計算方法
F検定は、さまざまなアプリケーションで帰無仮説σ2 = を検定するために使用されます。例えば、工場で製造した部品の厚さの測定で、ばらつきの検定が必要な場合があります。厚さが特定の厚さ(
)に等しくない場合、製造プロセスは管理されていないと結論付けることができます。仮説のタイプは次のとおりです。
H0: σ2 =
に対して
H1: σ2 > (上側)
または
H1: σ2 < (下側)
または
H1: σ2 ≠ (両側)
x1、x2、...xnが無作為標本であるとします。上記の仮説を検定するには、検定統計量を次のように計算します。
ここで
統計量χ2は、n-1自由度のF分布に従います。
片側(上側)検定σ2 > では、
の場合、帰無仮説H0は棄却されます。
片側(下側)検定σ2 < では、
の場合、帰無仮説H0は棄却されます。
両側(対立)検定2≠では、以下の場合、帰無仮説H0は棄却されます。
- 片側検定: ある母集団の分散が別の母集団の分散よりも大きいのか(上側)、または小さいのか(下側)を決定する場合に使用されます。
- 両側検定: この検定は、2つの母集団の分散の有意差を決定する場合に使用します。この検定で対立仮説(H1)に対して帰無仮説(H0)を検定し、分散が等しくないかどうかを調べます。
- 標本平均の式:
- 標本分散の式:
と
の標本分散の式:
および
次の計算では、標本1の分散が標本2よりも大きいと仮定します。標本2の分散が標本1よりも大きい場合は、標本を切り替えて同じ式を適用します。
H0: =
に対して
H1: >
または
<
片側(上側)検定( >
)の検定統計量は、次のように計算されます。
ここで、n1-1とn2-1は、標本1と標本2に対応する自由度です。
の場合、帰無仮説H0は棄却されます。
片側(下側)検定( <
)の検定統計量は、次のように計算されます。
の場合、帰無仮説H0は棄却されます。
両側仮説検定の場合:
H0: =
に対して
H1: ≠
以下の場合、帰無仮説H0は棄却されます。
両側検定は、F分布の上側に基づいています。