Teradata Databaseはこの機能により、テーブルと結合インデックスのデータ分散に対して複数のマップを使用できます。マップには、システム内の全AMP、またはテーブルと結合インデックスの行が分散されるAMPのサブセットを含めることができます。すべてのテーブルと結合インデックスがマップの使用のために、CREATE/ALTER文で明示的に、またはTeradata Databaseによってデフォルトで割り当てられます。
Teradata ViewpointのMAPS Managerポートレットは、マップの使用の分析およびマップ間でのデータベース オブジェクトの移動を促進できます。
利点
- 分析エコシステム全体に高いデータ可用性を提供します。システム拡張後のシステムの再構成とデータ再分散に必要なメンテナンス ウィンドウを劇的に減らします。
- 小さいテーブル(1つのAMPまたは少数のAMP)を「スパース」マップに関連付けることで、データ分散を効率化し、最適なリソース利用を実現します。
- Teradata Databaseには2つのスパース マップが含まれており、適切な権限を持つユーザーは必要に応じて追加のスパースマップを作成できます。
- システムの拡張後、システムの可用性への影響を最小限に抑えながら、新しいテーブル、ビュー、プロシージャを提供して、複数のマップの管理、新しいマップへのテーブルの移行を支援します。
- クエリーの同時並行性の向上により、戦術的クエリーのパフォーマンがより安定化します。
- マップをテーブル演算子と外部サーバーに関連付けることで、オペレータ関数コードを確実に格納し、演算子が実行されるテーブルのデータを格納するAMP上だけでオペレータ関数コードを実行することができます。
考慮事項
- Teradata MAPS機能では、DIPでインストールされる新しいデータベース、TDMapsを導入しています。TDMapsは新しいテーブル、ビュー、プロシージャを搭載してマップの管理を支援します。
- TDMapsの権限をマップ管理者に付与する必要があります。
- 16.10以前のバージョンのTeradata Databaseからアップグレードされたシステムでは、MAPSはデフォルトで無効にされています。マップを有効にした後、システムを以前のリリースに戻すことはできません。Teradata Database 16.10で再初期化(SysInit)または同バージョンに移行されたシステムでは、MAPSはデフォルトで有効にされています。
- Teradata MAPS機能では、新しい専用のフォールバックスキーマを導入しています。Teradata Database 16.10で作成されたマップを使用するすべてのテーブルでこのスキーマが使用されます。
- Teradata MAPSアーキテクチャ機能は、ARC (arcmain) Archive/Recoveryユーティリティとは互換性がありません。MAPSを有効にした場合は、Teradata Data Stream Architecture (DSA)を使ってアーカイブ/回復操作を実行する必要があります。DSAの詳細については、<Teradata® DSAユーザー ガイド、035-3150>を参照してください。
SQLの変更
新しいSQL文:
- CREATE MAP, DROP MAP, SHOW MAP
- GRANT MAP, REVOKE MAP
MAPオプションを許可するように変更されたSQL文:
- CREATE TABLE, CREATE TABLE AS, ALTER TABLE
- CREATE JOIN INDEX, ALTER JOIN INDEX
- CREATE HASH INDEX, ALTER HASH INDEX
- CREATE DATABASE, CREATE USER, MODIFY DATABASE, MODIFY USER
- CREATE PROFILE, MODIFY PROFILE
- CREATE FUNCTION, REPLACE FUNCTION
- CREATE FOREIGN SERVER, MODIFY FOREIGN SERVER
マップ情報を表示するようになったSQL文:
- EXPLAIN [IN XML]
- HELP SESSION
- SHOW [IN XML] TABLE
- SHOW [IN XML] JOIN INDEX
新機能:
- SYSLIB.ContiguousMapAMPs
- SYSLIB.SparseMapAMPs
- SYSLIB.SparseTableAMPs
変更された関数:
- HASHAMP, HASHBACKAMP
新しいSQLプロシージャ:
- AnalyzeSP
- CreateMapListSP、AddMapListEntrySP、AddMapListEntrySPX
- CreateObjectListSP、AddObjectListEntrySP、AddObjectListEntrySPX
- CreateExclusionListSP、AddExclusionListEntrySP、AddExclusionListEntrySPX
- MonitorAnalyzeSP
- CleanUpAnalyzerSP
- ManageMoveTablesSP
- MoveTablesSP
- MonitorMoveTablesSP
- StopMoveTablesSP
- CleanUpMoveTablesSP
- MoveTDMapsTablesSP
- TruncateHistorySP
- AdjustSpace
追加情報
トピック | ドキュメント |
---|---|
マップ | Teradata Vantage™ データベース設計、B035-1094 |
マップの作成とテーブルへのマップの関連付け | Teradata Vantage™ SQLデータ定義言語-構文規則および例、B035-1144 |
テーブル演算子と外部サーバーへのマップの関連付け | Teradata Vantage™ SQLデータ定義言語-構文規則および例、B035-1144のEXECUTE MAP句 |
マップの管理 | Teradata Vantage™ - データベース管理、B035-1093 |
Teradata ViewpointのMAPS Managerポートレット | Teradata® Viewpointユーザー ガイド、B035-2206 |
新しいSQLプロシージャとマクロの構文 | Teradata Vantage™ SQL演算子とユーザー定義関数、B035-1210 |
ConfigurationユーティリティとReconfigurationユーティリティ | サポート ユーティリティ、B035-1180 |