Teradata Databaseは、人間が生成したか機械が生成したか、構造化かまたは半構造化かを問わず、時系列データをサポートするようになりました。このサポートは、従来の集約関数や時系列データに特化した新しい時間対応集約関数を容易にする新しいプライマリ タイム インデックス(PTI)によって有効になります。ユーザーは、これらの関数の結果を、時間別または時間に他の要素を加えた列や式で簡単にグループ化できるようになりました。この強力な機能セットは、既存のデータベース機能(OLAP関数、派生テーブル、既存のテーブルとの結合)と組み合わせることにより、他の時系列データベースで検出された対象の範囲を超えて分析可能性を広げることができます。
利点
- ユーザーは、Teradata Databaseで大量のセンサー データを作成、保存、照会、および結合できるようになり、顧客がTeradata Databaseから期待できるパフォーマンス、スケーラビリティ、および信頼性を実現できます。
- 顧客は集約関数を使用してビッグ データを効率的に分析し、意思決定をサポートする意味を抽出することができます。
- 顧客は既存のSQLを使用して新しいテーブルを照会したり、時系列集約を実行したりして、シームレスに時系列操作と従来のSQL操作を混在させることができます。
- ユーザーは、ドット表記の利便性を使用して、半構造の時系列データを読み込むことができます。
考慮事項
- PTIテーブルは、次の要素を使用して作成できません。
- 列パーティション化
- 結合インデックス
- ハッシュ インデックス
- プライマリ インデックスなし
- PARTITION BY
- パーティション プライマリ インデックス
- プライマリAMPインデックス
- プライマリ インデックス
- キュー テーブル
- テンポラル
- WITH ISOLATED LOADING
- PTIテーブルは永続的、グローバル一時、または揮発性のどれでもかまいません。
- 時系列関数は、従来の集約関数、順序付き分析関数、または統計関数と組み合わせることはできません。
- この機能は、UPDATE文のDEFAULT VALUES句をサポートしていません。
- MultiLoadはPTIテーブルではサポートされていません。Teradata Parallel Transporterはサポートされています。
- この機能では、予約されていないキーワードとして、BOTTOM、DELTA_T、FILL、MAD、PERCENTILE、およびTIMECODEを使用できます。
SQLの変更
現在の時系列オプションを受け入れるSQL文:
- CREATE TABLEおよびCREATE TABLE AS文には、新しい時系列形式があります。
- SELECT文には、新しいGROUP BY TIME句があります。
- USING INSERT文には、ドット表記の命名を使用できます。それによりユーザーは非構造化JSONまたはAvroデータ ファイルに埋もれたデータを直接取り出し、それをPTIテーブルにインポートすることができます。
現在の時系列情報を表示するSQL文:
- EXPLAIN
- COLLECT/HELP STATISTICS
- HELP COLUMN
- HELP DATABASE
- HELP INDEX
- HELP TABLE
- SHOW TABLE
新しいマクロ: DBC.TD_TIMESERIES_RANGE
新しいユーティリティ関数:
- TD_SYSFNLIB.TD_GETTIMEBUCKET
- TD_SYSFNLIB.TD_TIME_BUCKET_NUMBER
時系列対応の新しい集約関数。時系列対応とは、その結果を時間ごとにグループ化できるという意味です。
- DELTA_T
- DESCRIBE
- MAD (Median Absolute Deviation)
- BOTTOM
- FIRST
- LAST
- MEDIAN(同じ名前の既存のMEDIANウィンドウ集約関数とは異なる新しい関数)
- MODE
- PERCENTILE
- TOP
時系列対応となった既存の集約関数。時系列対応とは、その結果を時間ごとにグループ化できるという意味です。
- AVERAGE (AVG)
- COUNT
- KURTOSIS
- MAXIMUM (MAX)
- MINIMUM (MIN)
- RANK (ANSI)
- SKEW
- STANDARD DEVIATION OF A POPULATION (STDDEV_POP)
- STANDARD DEVIATION OF A SAMPLE (STDDEV_SAMP)
- SUM
- VARIANCE OF A POPULATION (VAR_POP)
- VARIANCE OF A SAMPLE (VAR_SAMP)
追加情報
トピック | ドキュメント |
---|---|
時系列テーブルの作成と時系列データに対する集約計算の実行 | Teradata Vantage™時系列テーブルと操作、B035-1208 |
時系列対応の集約関数の構文 | Teradata Vantage™ SQL関数、式および述部、B035-1145 |
USING INSERT文 | Teradata Vantage™ SQLデータ操作言語、B035-1146 |