ユーザー始動文字列は、セッションの確立後の任意の時間に実行できる、SQLリクエストの限定的シーケンスです。始動文字列の長さは、255文字までです。
始動文字列が処理されるタイミングは次のとおりです。
- BTEQを介してデータベースにログオンした場合。
- Teradata JDBC Driverを使用してJDBC接続を確立し、接続パラメータRUNSTARTUP=ONを指定したとき。Teradata JDBC Driverでの始動文字列の使用については、 Teradata JDBC Driverの参考文献(https://teradata-docs.s3.amazonaws.com/doc/connectivity/jdbc/reference/current/frameset.htmlから入手可能)を参照してください。
- CLIv2を使用するアプリケーションがCLIv2 RunStartUp関数を使用して始動文字列を呼び出すとき。始動文字列がユーザーに対して定義されていない場合、データベースはリクエスト側にエラーを返します。
始動文字列は、BTEQ、Teradata JDBC Driver、およびCLIv2でのみサポートされます。
以下で、BTEQでの始動文字列の使用方法について説明します。
以下のBTEQ例は、システムが始動文字列を呼び出す方法を示しています。ユーザーの始動文字列を'ECHO ''.SHOW CONTROLS'';' .17に定義するとします。.SHOW CONTROLSコマンドは、BTEQフォーマット コマンド オプションの現在の設定を返します。
ユーザーがデータベースにログオンすると、以下のイベントが指定された順に発生します。
- BTEQは、RunStartUpリクエストをデータベースに対して実行します。
- データベースは、指定されたECHOリクエストを実行し、BTEQコマンド文字列.SHOW CONTROLSを返します。
- BTEQは返されたコマンド.SHOW CONTROLSを実行します。
- データベースは、現行セッションに対するBTEQ形式設定コマンド オプションの設定を返します。
別のユーザーの始動文字列を‘SELECT DATE, TIME;’と定義するとします。
このユーザーがデータベースにログオンすると、以下のイベントが指定された順に発生します。
- BTEQは、RunStartUpリクエストをデータベースに対して実行します。
- データベースは、SELECT DATE, TIMEリクエストを実行し、応答セットを返します。
- BTEQは、返された応答セットを表示します。