環境コスト要因について
Vantageでは、最適化ルーチンで利用できるように、環境コスト要因と言われるシステム構成やパフォーマンス データを十分に格納しているため、個々のシステムやクラウド環境に合わせて計画を適切に調整できます。このような環境コスト データにより、最適化ルーチンを並列モードで完全かつネイティブに運用できます。
コスト要因のタイプ
次のテーブルでは、環境コスト要因の基本タイプを定義しています。
コスト要因のタイプ | 定義 |
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外部コスト パラメータ | 外部コスト パラメータは、システム起動時にさまざまなシステム テーブルやファイルから集められます。その内容は、システムについてのいろいろなハードウェア情報や構成情報です。 |
パフォーマンス定数 | パフォーマンス定数は、各種ストレージ メディアのデータ転送率と、Teradataでサポートされるネットワーク相互接続のデータ転送率を指定します。これらの定数の値は、必要な場合に、静的に修正して新しいハードウェア構成を反映させることができます。 |
外部コスト パラメータ
外部コスト パラメータは、次のテーブルにリストされているパラメータを含む、さまざまな一連の重みおよび計測単位です。
外部コスト パラメータ グループ | 定義 |
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最適化ルーチンの重みとスケール | リクエストを最適化するためのCPU、ディスク、ネットワーク貢献の重みと、ディスク アレイおよび命令パスの長さへの貢献を正規化するためのスケール要因。 単位のない10進数の重み要因。 |
CPUコスト変数 | さまざまな方法を使用して行をアクセス、並替え、または作成するためのCPUコスト。 |
ディスク遅延定義 | さまざまなディスクI/O操作の経過時間。 ミリ秒単位で計測される。 |
ディスク アレイのスループット | ディスク アレイI/O操作のスループット。 1秒あたりのI/Oで計測される。 |
ネットワーク コスト変数 | メッセージ配布と複写のコストおよびオーバヘッド。 ミリ秒単位で計測される。 |
最適化ルーチン環境変数 | ノード当たりのCPUおよびvprocの数、CPU当たりMIPSの最大、最小、および平均数、クリーク当たりのノード、クリーク当たりのディスク アレイなどの、ハードウェア構成情報。 単位のない10進値。 |
その他のコスト パラメータ | 空きスペースのパーセンテージ、構文解析ツリーの最大セグメント数、ディクショナリ キャッシュ サイズなどの、DBS制御情報。 個々のコスト パラメータに応じて、さまざまな単位で計測される。 |
パフォーマンス定数 | 指定された問合わせを処理する最善の方法を決定するときに、最適化ルーチンを支援するために使用されるさまざまな値。 個々のパフォーマンス定数に応じて、さまざまな単位で計測される。 |
PDEシステム制御ファイル | PDEによって使用されるさまざまなシステム制御ファイルをリストする。始動時に適切な値の適切なGDOを初期設定するために使用される。 |
DBS制御ファイル | DBS制御レコードで見つかったさまざまなデータベース制御ファイルをリストする。始動時に該当する適切な値の適切なGDOを初期設定するために使用される。 |
TPAサブシステム始動時初期設定 | Target Level Emulationソフトウェアで使用する最適化ルーチンのターゲット テーブルのGDO (Globally Distributed Object: グローバル分散オブジェクト)を含め、さまざまな最適化ルーチン パラメータを初期設定または再計算する(詳細については、<Teradata Vantage™ - データベースの管理、B035-1093>を参照)。 |