セッションが確立されると、データベースのバージョンによって異なりますが、DBC.SessionTblおよびDBC.EventLogの個々の列、またはdbc.LogOnOffおよびdbc.SessionInfoなどのさまざまなビューのLogonSource列のいずれかまたは両方に、データベースによって情報が追加されます。
個々の列
セッション情報は複数の列によって構成され、それぞれの列には特定の値が含まれます。各列には以下のようにさまざまな値が含まれます。
| 列 | 説明 |
|---|---|
| ClientConnectionType | 通信タイプ。符号なし整数2はチャネル接続を表わす |
| ClientOsName | オペレーティング システムの正規の指定。EBCDIC値の「MVS」になる |
| ClientTdHostName | EBCDIC値で表わしたTDPのID |
| ClientJobName | EBCDIC値で表わしたジョブ名 |
| ClientEnvName | 環境を表わすEBCDIC値。「BATCH」、「TSO」、「CICS」または「IMS」のいずれか |
| ClientUserIdSecProd | セキュリティ製品がある場合に、セキュリティ製品のオペレーティング システムのユーザーIDをEBCDIC値で表わしたもの |
| ClientGroupSecProd | セキュリティ製品がある場合に、EBCDIC値によるセキュリティ製品のグループ |
| ClientProgramName | EBCDIC値によるアプリケーションのプログラム名 |
| ClientCoordName | EBCDIC値によるオプションのコーディネータ名 |
| ClientTransactionId | 環境が「CICS」または「IMS」の場合に、EBCDIC値によるトランザクション識別子 |
| ClientTerminalId | 環境が「CICS」または「IMS」の場合に、EBCDIC値による端末識別子 |
| ClientUserOperId | 環境が「CICS」または「IMS」の場合に、EBCDIC値によるユーザー/オペレータ識別子 |
| ClientJobId | EBCDIC値によるジョブID |
| ClientTDPReleaseId | EBCDIC値によるTDPリリース |
| ClientCLIv2ReleaseId | EBCDIC値によるCLIv2リリース |
| ClientSessionDesc | オプションのCLIv2アプリケーションによるセッション記述仕様をEBCDIC値で表わしたもの |
| ClientWorkload | オプションのCLIv2アプリケーションによるワークロードの仕様をEBCDIC値で表わしたもの |
LogonSource列
セッション情報は、次の2種類のデータから構成されます。
- 位置に関係する固定長項目
- オプションの自己定義可変長項目
位置に関係する固定長項目
TDPはシステムに依存した情報をLogonSourceカラムに表示します。この情報は、次に続く一連の8文字の値からなり、それぞれ左詰めに揃えて右側を空白で埋めます。
- オペレーティング システムの名前(MVS)
- TDPid
- ジョブ名 (z/OSジョブ名)
- 環境名(z/OSではBATCH、TSO、IMS、CICSのいずれか)
- セキュリティ製品のユーザーID(当該製品がない場合は空白)
- セキュリティ製品のグループ(当該製品がない場合は空白)
- プログラム名 - 実行可能なアプリケーション名または、CLIv2ワークロードを指定することによりアプリケーションから提供される識別子のいずれかを表わします。どちらが存在するか判断できないため、値は以前の値になります。実行可能なアプリケーション名は、後のActual Program Name(実際のプログラム名)項目で確実に提供されます。
- コーディネータ名(CICSまたはIMSについて以外は省略)
- トランザクション識別子(CICSまたはIMSについて以外は省略)
- 端末識別子(CICSについて以外は省略)
- ユーザー/オペレータ識別子(CICSについて以外は省略)
- Actual Program Name(実際のプログラム名) - 実行可能なアプリケーション名を表わします。
- Jobid(z/OS Job ID)
- 前に位置する情報を分析するために使用できるフォーマット識別子。情報が4文字の' LSS'(最初の空白に注意)で終わっている場合は、その後にフォーマット識別子の値が表示されます。フォーマット識別子の最初の2文字は実際のプログラム名の前にある値の数を示します(現在は07または11)。次の2文字はフォーマット識別子のバージョンを示します。'01'の場合、ジョブIDの値が存在します。'02'の場合は、実際のプログラム名とジョブIDの値が存在します。
フォーマット識別子には暗号のような働きがありますが、元々あったオプション値の後に新しい情報を追加することができます。フォーマット識別子が存在しない場合はジョブIDも表示されず、最初の7つ、または11のフィールドのみが表示されます。
古いバージョンのTDPには、ジョブ名(z/OSジョブ名)が表示される8文字のフィールドしかありませんでした。
自己定義の可変長項目
ゼロ以上の可変長EBCDIC項目を、記述名を含めて括弧でくくり、それぞれをカンマで区切って使用できます。
- TDP()は、TDPリリース識別子を表わします。
- CL2()は、CLIv2リリース識別子を表わします。
- SESSDESC()は、CLIv2セッション記述仕様を使用してアプリケーションが指定した情報を表わす。これは純粋に説明情報であり、そうでない場合は使用されない。
- WORKLOAD()は、CLIv2ワークロードの仕様を使用してアプリケーションが指定した情報を表わす。この情報は、データベースにより定義通りにフォーマットされ、データベースによって使用される。
自己定義項目の長さが原因でログオン元情報のサイズがDBC.SessionTbl LogonSource列よりも大きくなった場合、TDPは必要に応じてこの項目の端を切り捨てて、空きがある場合には'...)'文字列を挿入して切り捨てられた部分があることを示します。