目的
パーティション式の推奨事項を作成するため該当するワークロードを分析します。
INITIATE PARTITION ANALYSISでは、対象ワークロードで1つまたは複数のテーブルのパーティション化による可能性のあるパフォーマンスのメリットも考慮します。存在する場合は、結果の推奨事項は、指定した問合わせキャプチャ データベース(QCD)のPartitionRecommendationsテーブルに格納されます。
- <Teradata Vantage™ SQLデータ定義言語 - 詳細トピック、B035-1184>の「CREATE TABLE(インデックスの定義句)」
- INITIATE INDEX ANALYSIS
- Teradata Vantage™ SQLリクエストおよびトランザクション処理、B035-1142
- Teradata Vantage™ - データベースの設計、B035-1094
- Teradata® Index Wizardユーザー ガイド、B035-2506
必要な権限
- PartitionRecommendationsに対するINSERTおよびSELECT権限
- RangePartExprに対するINSERT権限
構文
構文要素
- ON table_name
- ON database_name.table_name
- ON user_name.table_name
- パーティション化推奨事項で考慮が必要な一連のテーブル名(カンマ区切り)を指定します。
- FOR workload_name
- 問合わせが分析対象であるワークロードの名前を指定します。
- IN QCD_name
- 指定したワークロードを含み、結果の行パーティション推奨事項が格納されるQCDの名前を指定します。
- result_name_tag
- パーティション式推奨事項セットに割当てる固有名を指定します。
- TIME LIMIT = elapsed_time
- このパーティション式分析が完了するために必要な最大経過時間(分)を指定します。
ANSIへの準拠
INITIATE PARTITION ANALYSISは、ANSI SQL:2011規格のTeradata拡張機能です。
呼び出し
通常は、Teradata Index Wizardユーティリティを使用して呼び出されます。
INITIATE PARTITION ANALYSISについて
INITIATE PARTITION ANALYSISでは、現在定義されているパーティション式の削除を推奨しません。指定table_nameリストに行パーティション テーブルが含まれている場合、既存のパーティション式の変更を検討し、変更を推奨する場合があります。
パーティション式の推奨事項セット(存在する場合)は、指定したワークロードですべてのリクエストの合計コストを最小化するものです。INITIATE PARTITION ANALYSISで作成された推奨事項は、通常INTEGERまたはDATE列に単純RANGE_N関数を含みます。パーティション化の継承性質のため、合計のワークロードコストが削減された場合でさえも、INITIATE PARTITION ANALYSISによる推奨事項に続く、1つまたは複数の個別リクエストのパフォーマンスが低下する可能性があります。
パーティション式の分析プロセスは、 QCDテーブルPartitionRecommendationsの最終推奨事項を格納します。PartitionRecommendationsとその列の定義について詳しくは、< Teradata Vantage™ SQLリクエストおよびトランザクション処理、B035-1142>を参照してください。INITIATE PARTITION ANALYSISは、推奨事項により影響を受ける各ワークロード リクエストに対して、このテーブルに個別の行を格納します。
定義済みワークロードのサイズと複雑さにより、INITIATE PARTITION ANALYSISリクエストで実行される処理では、リソースを大量に消費することがあります。これは、候補パーティション式の異なるセットで最適化ルーチンを繰り返す呼び出す処理で、パーシング エンジンでCPUの使用率が高くなるからです。このため、実働システムではなく、テスト システムでパーティション式分析を実行する必要があります。
パーティション分析およびマルチレベル パーティション化
INITIATE PARTITION ANALYSISは、マルチレベル パーティション化または列パーティション化を推奨しません。ただし、パーティション式の複数の推奨事項をレポートする分析に対しては、場合によっては推奨事項の一部またはすべてを結合して、(列パーティション化を併用、または併用せずに)マルチレベル パーティション化を作成することを考慮する必要があります。
マクロでサポートされないINITIATE PARTITION ANALYSIS
INITIATE PARTITION ANALYSISリクエストを、マクロから指定してはいけません。INITIATE PARTITION ANALYSISリクエストが含まれるマクロを実行すると、Teradata Databaseはそのリクエストをアボートし、エラーを返します。
例: すべてのテーブルのパーティション分析
次の例では、ワークロードのすべてのテーブルに対するパーティション式の推奨事項を考慮します。したがってON句を指定しません。
INITIATE PARTITION ANALYSIS FOR myworkload IN myqcd AS myppirecs;
ここで次のSELECTリクエストを使用して、このパーティション分析から推奨されるパーティション式を検討できます。
SELECT tablename, expressiontext FROM qcd.partitionrecommendations WHERE resultnametag = 'myppirecs';
例: 特定のテーブルのパーティション分析
次の例では、ワークロード内の指定したテーブルに対するパーティション式の推奨事項を考慮します。したがってON句が指定されます。
INITIATE PARTITION ANALYSIS ON tab1, tab2 FOR myworkload IN myqcd AS myppitabrecs;
例: 時間制限付きのパーティション分析
次の例では、パーティション式分析に5分の時間制限を設定します。
INITIATE PARTITION ANALYSIS FOR myworkload IN myqcd AS myfastanalysis TIME LIMIT = 5;