表または行の範囲が占有するシリンダを特定のデータ温度に設定します。そのデータの過去のアクセス頻度とは関係なく設定されます。
このコマンドは、ターゲットのテーブルおよびその他のテーブルの両方に対して短期的および長期的なパフォーマンスに影響を及ぼします。特定の温度を強制すると、FORCEコマンドで明示的に参照されなかったテーブルのパフォーマンスに影響を及ぼします。
構文
FORCE tid [ rowspec [ TO rowspec ] ] TEMPERATURE = { HOT | WARM | COLD | VERYHOT }
構文要素
- tid
- シリンダの温度が設定されるサブテーブルを識別します。
- rowspec [TO rowspec]
- パーティション化されていないNoPIテーブルにおいて、データ温度を設定する行または行の範囲です。
- パーティション化されているテーブルの場合、データ温度が設定されるパーティションを識別する(または、論理的に連続したパーティションの範囲を識別する)"組み合わせパーティション番号"です。
組み合わせパーティション番号は、列パーティションや、マルチレベルのパーティション化されたテーブルにおけるパーティション レベルを考慮して算出された値です。表のすべてのパーティションを固有に識別します。
シングルレベルのパーティションで列パーティションのないテーブルの場合、行の組み合わせパーティション番号は、システムで派生した、その行のPARTITION列の値です。
その他の型のテーブルで組み合わせパーティション番号を算出するための詳細については、<Teradata Vantage™ - データベースの設計、B035-1094>を参照してください。
- VERYHOT
- HOT
- WARM
- COLD
- データのこれまでのアクセス頻度とは関係なく、指定されたテーブルまたは行の行データを格納するシリンダに設定されたデータ温度。
- VERYHOTシリンダは、最も高いアクセス頻度です。
- HOTシリンダはアクセス頻度が高いものです。
- WARMシリンダは、中程度のアクセス頻度です。
- COLDシリンダは、アクセス頻度が最も少ないデータを格納します。
使用上の注意
新しいテーブルの場合、Vantageはこのテーブルのデータに温度を割り当てる際に使用するデータ アクセス頻度をまだ入手していないため、DBS制御のストレージ グループにおけるデフォルト設定を使用します。FORCEコマンドを使用して、システムによるデータ アクセスの統計収集を待たずに、新規のテーブルにデフォルト以外の温度を強制的に設定できます。
BLOCKCOMPRESSION = AUTOTEMPオプション(すなわち温度ベースのブロックレベル圧縮機能を使用するテーブル)が定義されたテーブルの場合、解凍されたデータをより低い温度に強制するとデータは圧縮され、圧縮されたデータをより高い温度に強制するとデータは解凍されます。FORCEコマンドが大量のデータをターゲットとする場合、これは短期的なパフォーマンスに影響を及ぼします。
- 非パーティションNoPIテーブルで、古い行のデータが新しい行のデータよりもアクセス頻度が少ない場合、FORCEを使用して、古い行をCOLDに設定できます。
- パーティション化されたテーブルで1つ以上パーティションのアクセス頻度が他のパーティションよりも多い場合、FORCEを使用してアクセス頻度の多いパーティションをHOTに設定できます。
温度ベースのブロック レベル圧縮が有効となっている場合、FORCEを使用して、アクセス頻度の低いテーブルまたはパーティションをCOLDに設定することで、従来よりも早く圧縮されます。
実際のデータ アクセス頻度を測定した結果、FORCEコマンドで設定した温度と異なる場合、データの温度は、時間経過にともない、FORCEコマンドで指定された温度から変化します。
1つ以上のテーブルの行を格納する、境界上のシリンダの温度は、COLDが設定されている場合、FORCEコマンドの影響を受けません。
FORCEコマンドは、以前に指定されたテーブルの範囲を無視し、FORCEコマンドで明示的に指定されたテーブルのみを操作対象にします。